搬入秘話
連日、大盛況で開催中の「全部はみえない」展ですが、いよいよ残すところ2日となりました。
会場でもよくご質問に上がったり、言及してくださっている「作品の設置方法」について書かせていただきます。
子ども達、福祉施設の作品を実行委員がピックアップしましたが、その時点で設置方法が決まっている作品はあまりありませんでした。
むしろ(良い意味で)むき出し状態のものが多く、それ故に迫ってくるものがある作品もありました。
実行委員のなかで「これは額装、これは壁から浮かせる」など、それぞれの作品を手に取りながら、その作品に最適な設置方法を考えていきました。
搬入当日、我々実行委員だけでなく出品者の子ども達、保護者の皆さんに来ていただきました。
今回は「年齢、立場などの枠組み・境界をなくす」というのがテーマだったので設営もプロ・アマや年齢は問わず、みんなでやることにしました。
とはいえ、ギャラリー自体初めての方も多く、最初は何をするのか不安な様子でした。
そこでこちらからお題を出して、それぞれ皆さんで考えてもらうことにしました。
お題① 作品のサイズごとに並べる。
作品を開梱し、サイズごとに壁に並べてみます。後ほど壁自体のバランスをとる時に、小さい作品はこんなのがあったな、思い出しやすいように見やすくしていく作業です。
お題② 壁の拠点となる作品を決め、その周りに合いそうな作品を選んで配置してみてください。
作品同士のバランスや、それぞれの作品の色、形などを考慮し配置してもらいました。
驚いたのが、意外にも皆さん、出来てしまっていたこと。
それぞれの好みで変えたい場合や、若干余白が欲しいところは設営した人とコミュニケーションをとって良い解決策を探す、というのも同時進行でやっています。
というような具合で搬入・設営作業は進みました。
我々は微調整(余白を取る、設置方法を変える)をしましたが、子ども達や保護者の方のアイデアもかなり反映させていただいております。
最終的にどのような空間になったかは、是非会場でご覧いただ来たいと思います。
よろしくお願いいたします。